X / Voiceless Screaming – 異色の神曲 –

楽曲レビュー

こんな人におすすめ

  • 叫びたいのに叫べない人
  • 気分が落ち込んでいる人
  • X(X JAPAN)のオススメ曲が聴きたい人
  • アコースティックギターを練習してる人

概要

メンバー(リリース:1991年時)

TOSHI   Vocal

TAIJI   Bass

PATA     Guitar

HIDE     Guitar

YOSHIKI  Drums / Piano

日本が世界に誇るロックバンド“X(X JAPAN)”が1991にリリースしたメジャー2作目、通算3作目のアルバム『Jealousy』6曲目に収録されている、Xでは異色のアコースティックバラード。作曲はTAIJI、作詞はTOSHIによるもの。

この曲に収められたアコースティックギターはほぼTAIJIによる演奏であり、HIDE、PATAは参加していない。HIDE「俺には弾けねぇ。」、PATA「TAIJIほど上手くは弾けねぇ。」

と唸るほど卓越したギタープレイが聴ける。

ライブにおいてもTAIJIとPATAにより演奏されており、TAIJI脱退後はセットリストから姿を消している。

TOSHIは『Jealousy』の歌入れ直前に医者から「1か月の発生禁止」の診察を受ける。

Voiceless Screamingの歌詞は、その時のTOSHIによる歌が歌えない苦しみから生まれた。

余談だが、TAIJIはX脱退後、自身のバンドD.T.R.にて「Voiceless」、TAIJI with HEAVEN’Sにて「Voiceless Screaming ~from Heavens」としてリメイクしている。

レビュー

結論から言ってしまえば、筆者ろくいちろうが最も好きな日本のバンド“X”の最も好きなバラードがこの曲“Voiceless Screaming”である。マイナー曲だけど。

YOSHIKIによるXのバラードに共通するイメージが『涙』や『血』『雨』等、水をイメージさせるのに対して、TAIJIによるこの曲のイメージは土である。

今のX JAPANには無くなってしまったどこか渇いた、ヒリヒリとした危うさをこの曲は持っていると思う。

X JAPANのライブでは演奏される事のなくなったこの曲も、TOSHIのソロライブでは自身の作詞ということもあるのか、歌い続けているようなのだが、今のTOSHIは英語の発音も歌も上手くなりすぎてしまったのか。当時の良い意味での荒さ、棘、危険さが薄れている気がする。(TOSHIのVocalに関しては初期X時代の曲、全般に当てはまるかもしれない。現在のTOSHIの声は生で聴くと本当に涙が出るほど圧倒的なのだが。)

『Jealousy』で聴ける“Voiceless Screaming”こそが、TAIJIという天才の絶頂時の『技術』と、努力の人TOSHIの良い意味でこちらは技術ではなく、『衝動と魂』を封じ込めた奇跡の作品である。マイナー曲だけど。

それだけに本当に色んな人にこの曲を聴いてみてもらいたい。

これも気に入るかも

D.T.R. / Voiceless

METALLICA / Mama Said

BON JOVI / my guitar lies bleeding in my arms

※アイキャッチ画像

Here and now, unfortunately, ends my journey on PixabayによるPixabayからの画像

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